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ボリビアシリーズNo4 ~ブラジル丸~

2015年03月02日

前回まではこちら
ボリビアシリーズNo1~セイコー社の時報~
ボリビアシリーズNo2~移民の全行程~
ボリビアシリーズNo3~出航へ~

1,松岡です。さて、今回は、移民の航海中の船内生活について述べさせていただくことにします。
 叔父の懐旧談には、「1957年5月のはじめに、私達の乗ったブラジル丸は、横浜港を出帆しました。狭い船の中で、千人以上の人が一緒ですのでいろいろのことがありました。」と記載されています。

2,そこでまず、ブラジル丸について調べてみることにしました。私達が乗った「ブラジル丸」は2代目のブラジル丸で、新三菱重工業神戸造船所で造船され昭和29年7月10日竣工した貨客船で、総トン数1万100トン、垂線間長145メートル、出力9000馬力、船客定員一等12名、二等68名、三等902名となっていました。そうすると、私達が乗船した当時は竣工から3年の新船であったことになります。ラベンダー・グリーンの船体と煙突が印象的な美しい船体であったようですが、確かにそのような記憶が残っています。

3,「三等客室に充てられた甲板室全体と船首楼は切り離されていた。最上甲板に一等船室、食堂と喫煙室が配され、上甲板に特別三等室と食堂、エントランスを配した。」と説明がありました。私達が乗船したのは甲板室の三等客室になりますが、ここはいわゆる船底で中央部に食堂があり、その周りを鉄パイプ組の三段ベットが取り囲むように設置されていた記憶があります。叔父の記述が正しいとすれば、902名の定員に対し1100名が三等客室で過ごしていたわけですから、今から考えると良くトラブルなく航海が続けられたものと思います。船酔いに苦しむ大人もいましたが、10日もすればほとんどは慣れて船内生活を楽しんでいたようです。
 甲板は結構広くて、駆けっこや鬼ごっこが楽しめる広さがありました。ただ、船は突然大きく揺れることがあり、走っている最中にその揺れが起こると着地の予測点が上下に大きく移動し、バランスを崩して転倒することはしばしばありました。また、甲板にテントの臨時プールが設置され、水泳を楽しむこともありましたが、この時にも泳いでいく先の水が急になくなってしまうと言う不思議な体験を何度もしました。
 今回はここまでにさせていただきます。

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