中倉です。
私は基本的に暇さえあればインターネットで何か面白いものがないか探して回っているのですが,その中で度々「痴漢に間違われたときの対処法」について書かれた記事やコラムを目にすることがあります。
「それでも僕はやってない」という映画により一気に世間に認知されることになった痴漢冤罪の理不尽さ,取り返しのつかなさといったものは堅実に社会生活を送る人々にとって身近な恐怖であり,それに対する危機感が対処法の需要を生んでいるのでしょう。
私も友人等に痴漢冤罪の対処法を聞かれたことが何度かあります。
それに限らず,他の弁護士の諸先輩方が書かれた痴漢冤罪への対処法も検索すればかなりの数が出てきます。
対処法としてはざっと
1 名刺等を見せて連絡先を教え現行犯逮捕できないようにして立ち去る
2 その場で手指の付着繊維を警察官に採取してもらう等無罪の証拠作りを行う
3 とにかく動かずに弁護士を呼ぶ
4 とにかくじっとせずに全力で逃走を図る
といったものが挙げられているようです。
真逆の選択肢があるところに痴漢冤罪という問題の困難さ根深さが現れていると思います。
先ほど取り上げた弁護士のおすすめは3番で,そのために弁護士の電話番号を確保しておくべきだとされています。
私も上の4つの選択肢の中では3番がベターだと思います。
というわけで痴漢冤罪を恐れる紳士の皆様方におかれましては,弁護士を町でみかけたら痴漢冤罪の対処法ではなく,とりあえず連絡先を聞いておくというのがいいのかもしれません。
ちなみに,私は痴漢冤罪の対処法を聞かれた場合,痴漢冤罪を100%防ぐ方法として決まってとある冗談を返すことにしているのですが,諸事情によりここには記載できません。