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のび太をいじめないジャイアン

2014年05月09日

 加藤です
 「ドラえもん」の定番キャラクターであるジャイアンは、私の小さい頃は、よく「のび太」を、ぼこぼこにしていました。そして、「のび太」がドラえもんにすがり、四次元ポケットから道具を出してもらい、形勢逆転を試みるものの、最終的には道具の使い方を誤り、結局、のび太が泣きを見るというのがたいがいのパターンであったように思います。
 ところが、最近の「ドラえもん」では、PTAの意向が働いてなのか、ジャイアンは、のび太をいじめなくなってしまったようです。
 他方で、アメリカの古典的なアニメで、ネコとネズミをモチーフにした「トムとジェリー」では、当たり前のように黒こげになったりして、その暴力の激しさたるやジャイアンの比ではありません。
 また、私の小さい頃は、「おぼっちゃまくん」というアニメがあり、主人公の御曹司である「おぼっちゃまくん」が引き起こす事件を全て金で解決してゆくという、とてもシュールな内容でしたが、残念ながらそのようなアニメは、もはや地上波では、全くお目に掛かれない時勢となってしまいました。
 もちろん、子供に悪影響を及ぼすおそれのあるものを見せたくないという配慮自体、その必要性があることは否定しません。それにしても我が国の場合、国家権力というよりも、民間団体やスポンサーの意向が強すぎて、表現行為に対する縛りが近時いささか強くなりすぎているような気もします。
 都合の悪いものを見せたくないと思うのは人の世の常であって、人情としてはもっともなことです。我が国でも、農本社会である頃には、個人個人が強い意見を持つのは社会全体として、むしろ有害であって、情報は必要な所に限局されて集中することに合理性があったかもしれません。しかし時代はTPP等の外圧により、また個人がアクセスしようとすればインターネットでどんな情報でも手に入ることにより、否応なしに、個人個人が自己責任で必要な情報を収集し、何が事の本質なのかを見極めることが求められるようになってきています。たとえば公的年金だけで老後を生きてゆくのは、今後ますます難しくなるでしょうし、国や企業は、以前のようには国民一人一人の生活を守れなくなってゆくでしょう。
 そういった社会に将来適応できるためには、子供の頃から、何が正しいのかということを主体的に考える習慣作りが不可欠だと思います。その機会を提供するという意味で、今の子供向番組というのは、いささか事なかれ主義が過ぎるのではないかなぁとも思います。 

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