谷田です。今回は，弁護士をやっていて大事だなと思うことの一つとして「物の値段」のお話をしようと思います。
弁護士は，基本的に法律を使って交渉したり，裁判をしたりするのが仕事なわけですが，その中でいろいろな「物の値段」が登場します。私は普段から気を付けて折り込みチラシやインターネットを見て，物の値段の相場を知るようにしています。
物の値段というのはいろいろな要素で決まるものでして，みなさんも普段あまり意識して見ていない折り込みチラシとかを注意深く見てみると，新しい発見があるかも知れませんよ。
１，不動産（土地・建物）
やはりこれが一番重要でしょう。価格のスケールがとても大きいので，価値を計り損なうとえらいことになります。
例えば遺産分割事件ですと，不動産の価値を計り間違えてしまうと依頼者の方に大損をさせてしまうおそれがあります。
また，倒産事件ですと，不動産には金融機関の抵当権がついていることが通常です。抵当権を解除してもらうため，金融機関と交渉することも多いのですが，不動産の価値をちゃんと掴んでいないとそもそも相手にすらしてもらえません。
そんなわけで，私は普段から宮崎県内の土地の値段や，築年数に応じた建物の値段をなるべくチェックして，不動産の値段の相場を知るようにしています。
自分が住んでいる街の複数の場所の地価を比べて，「どうしてこっちのエリアの方が土地が高いんだろう？近くに○○があるからかな？」「このエリアは，住宅街として人気があるのかな？」と色々考えてみるのは，結構面白いです。
２，自動車
交通事故で車を壊されてしまった場合とか，倒産した会社名義の車がある場合，その車の正確な価値を知る必要があります。
特に，車の場合は土地や建物と違って，「年式」「車種」だけでなく，「走行距離」も絡んできますので，評価が複雑になりがちです。最終的には，中古車買取業者さん複数社に見積もりを取ったりして価値を調べるのですが，おおよその金額は自分でつかめるようになりたいと思っています。
また，不動産と違って，「市場価格」と「下取り価格」に開きがあるのも特徴です。
（中古車屋さんで100万円で売っている車を，そのまま買取業者に持って行っても100万円では売れませんよね。）
３，その他
家電製品の値段なども，注意して見るようにしています。最近は，テレビが供給過剰気味なのか，ずいぶん安くなっています。その時代の流行り廃りが，値段に反映されているような感じですね。
とまあ，こんな感じで，弁護士業務において「物の値段をちゃんと知っておくこと」は大事だと思っています。「お金の話なんて・・・」という方もいらっしゃるかも知れませんが，物の値段から目を背けて仕事をしくじっては本末転倒ですし，「どうしてこんな値段がつくんだろう？」と考えることは頭の体操にもなりますので，今後も値段の相場についてはこまめにチェックをしていこうと思っています。
