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災害復興支援に関する全国協議会の開催について

2013年03月25日

災害復興支援に関する全国協議会の開催について 弁護士松岡茂行

1 さる3月3日、4日の両日に亘り日弁連災害復興支援委員会と宮崎県弁護士会の共催で、第8回日弁連災害復興支援に関する全国協議会が宮崎において開催されました。
日弁連の災害復興支援委員会は阪神淡路大震災における弁護士・弁護士会の被災者支援活動の経験を契機に新たに設置された委員会ですが、その後の新潟沖・中越地震災害での被災者支援・復興支援に現地弁護士会と連携して活発な活動を展開しました。このように災害復興支援委員会は日弁連の中ではもっぱら被災地経験弁護士会でその意義が認知されたものの、被災経験が無い弁護士会においては最近まで委員会が置かれていない実情がありました。このような実情は2011年の東日本大震災により一掃され現在では、全国の弁護士会に委員会が設置されるに至っております。

2 災害復興支援に関する協議会は日弁連の災害復興支援委員会が年に一度全国の弁護士会に呼びかけて、8年前から開催されてきました。当初は協議会と協議会後の懇親会を開催する半日の日程で行われていましたが、3年ほど前からその前日に現地弁護士会の企画で現地視察が行われるようになりました。昨年は兵庫県の神戸市において開催され、協議会では東日本大震災の被災者支援について各地での取り組みが紹介され、今後の活動の確認が行われました。現地視察では兵庫県の防災センターの視察と神戸市内のメモリアルセンターでの被災体験談を伺いました。翌日は復興のモデル事業として実施された神戸市生田区の市街地再生事業から、あるべき災害復興の視点は「人間の復興」であることを再確認しました。

3 宮崎では2010年4月に発生した口蹄疫被害について、日弁連の支援を受け災害対策本部を設置して、全国弁護士会の協力を得てその救済活動に取り組んだ経緯がありました。そこで、今回の協議会開催に合わせて高鍋町の口蹄疫メモリアルセンターの見学と現地住民らとの意見交換会を企画させていただきました。メモリアルセンターでは展示物についてセンターの職員の方から丁寧なご案内を頂き、映写室においてビデオ上映をしていただき改めて、全国から宮崎にお越しいただいた弁護士の皆様に口蹄疫被害の実情を実感していただくことが出来ました。その後二つのグループに分かれて、川南町・都農町において現地の住民らの皆様の報告やパネルデイスカッションに参加していただきました。参加された弁護士の皆様には口蹄疫被害の回復がいまだ道半ばであることといつでも・どこでも再発の危険性があることをご理解いただけたものと確信しています。

4 翌日は西都市の橋田市長をお招きして「口蹄疫130日の戦い」と題し講演会を開催させていただきました。橋田市長のまさに現場における貴重な体験談に加え、殺処分される牛の現場を撮影したビデオが放映され、息を呑んで画面に見入る参加者の表情が印象的でした。午後からの協議会ではグループごとに課題を検討するワークショップ形式で研修が実施され、「会長不在時に震災が発生したとき、副会長のあなたはまず何をすべきか」などの課題が、1問15分という限定された時間内に次々に提示され、その回答を議論するという臨場感あふれる体験をさせていただきました。
宮崎県弁護士会からも松田会長をはじめ多数の会員が参加して貴重な経験を得ることが出来ました。その成果は今後の弁護士会の災害対策活動に生かされて行くことでしょう。

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